清水玲子先生が好きで作った非公式ブログです。 現在は『秘密-THE TOP SECRET-』を中心に。

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# 【秘密二次創作】野生の桜

「秘密」の二次創作です。原作とは一切関係ありません。

意外に・・・「山本の話」をいいと言って下さった方がいらっしゃったので
もう1つ、サブキャラの話を作ってみました。

なんと・・・曽我を主人公にした話です!
よかったらお付き合いください。
 



野生の桜

s_g_bose
彼女が欲しいです~(涙)


 こんな風に、のんきな事をつぶやいていられるのもあとわずか。もうすぐ国家公務員になったら、もうめったなことは、個人的なことはつぶやけなくなるなぁ。

 ああ、俺ってエリートって感じじゃないのに、T大を卒業しちゃったし。警察官って感じでも無いのに、警視庁に入ってるし。キャリアって感じでも無いのに・・・『キャリア』って言われる立場になるなんて。年上に『曽我さん』って呼ばれるの、なんか落ち付かないよ。

 俺ってなんだか、本来の姿とはかけ離れた環境にばっかり向かってるなぁ。別にガツガツ狙ってるわけじゃないんだよ?ただ単に、普通にやってたらエリートコースに入ってて。俺は出世とかより、可愛いガールフレンドが1人でもいれば、十分なんだけどな。こんなんで良いのかなぁ。


s_g_bose
暖かくて、いい天気!桜も満開!ああ、ガールフレンドがいたらなぁ(涙)花見に行きたいよぉ~

s_g_bose
初恋の娘は「サクラ組」だった。だから今も桜を見るとキュン☆としちゃう。

s_g_bose
桜って並木の全部が一斉に咲いて、一斉に散るよね。挿し木で増やしてる『クローン』だからなんだって。同じ遺伝子の、同じ個体なんだ。でももうちょっと、個性があってもいいよね。全く同じ遺伝子の双子だって、性格は違うもんね。一つくらい、ハズしたっていいよね。


 警視庁に入る直前までつぶやき続けた。もうつぶやきなんて出来なくなると思ったから。思う存分、くだらないことだって何だってつぶやいてみたんだ。

 俺のつぶやきを見てるのも、相手してくれるのも、だいたい知り合いだった。
別に俺は、それで良かったんだ。

----

 『第九』が壊れた。

 そのニュースはあっという間に全国に知れ渡った。『第九』とは・・・警察の中で最も検挙率が高く、最も精神的に過酷と言われる『科学警察研究所法医第九研究室』のことだ。


 日本の犯罪史上でも最悪と言われる『貝沼事件』、それに『第九』がたち向かっているのは俺も知っていた。しかしその事件で『室長』を残し、他の捜査員全員が『ダメになった』というニュースはかなり衝撃的で、その良く無いイメージは警察全体に腫れ物のようにまとわりついていた。

 「曽我、第九に行ってみないか?」
 その辞令が、自分に来るとは思ってもみなかった。だが第九を立てなおすには、ある程度若くて将来性のあるキャリアが必要である事は理解出来る。また、そういう立場として期待されてることは悪く感じないものだった。

 でもその『室長』は・・・

 室長って部下を殺してるんでしょう!?
 俺・・・信じて行けるかなぁ。俺、大丈夫かなぁ?

 「岡部が一緒に行く予定だ」
 その情報はかなりポイント高かった。あの岡部さんが・・・

 どうせ今のままでも『エリート街道』まっしぐらなわけだ。どうせ『エリート』らしくない俺。だったら、めったにチャレンジ出来ない部に行って・・・殺されるかも知れない上司のとこに飛び込んで、岡部さんにような立派な人と、新しく立てなおしてみようかな。

 俺の利点でも欠点でもあるこの『超~楽天的思考』により、俺は『第九』へ行くことにした。
 後で聞いた話だけど、俺のこの『明るさ』が必要だと思ったんだって。ま、どっちにしろ長官命令だから逆らえない辞令ではあったんだけどね。

 しかし・・・・
 『第九』は思ったより過酷だった。
 仕事はもちろん、室長、この人が信じられないくらい厳しいのだ。

 室長・・・薪さんの、見た目は非常に美しかった。そう、桜で例えるなら八重桜みたいな・・・すっごく濃い、華やかな女優顔!いや、男だけど!
 こんな彼女がいたら・・・と思わずにはいられない!でも、ちょっと仕事してみると解る。もし薪さんが女性であっても絶対に付きあえない!

 薪さんのいる空間は最高に緊張する!

 怖いのだ。
 「曽我?ダメだ!こいつは何の役にもたたん!」
 「お前なんかクズだ!」
 「邪魔だから引っ込んでろ!」
 叱咤につぐ叱咤。
 叱咤には激励だろ?叱咤に叱咤の上塗りなんだよ!?俺が何をしたって言うんだよぉ~~~~

 きっと俺が『言いやすいタイプ』だからだ。俺って自分で言うのも何だけど、打たれ強いと思うんだよね。だって同じことを小池が言われたら絶対もう、辞めてるもん。俺ばっかりが・・・損な性格だから、俺ばっかり・・・・まるで人間扱いしてもらえない。
 岡部さんも少しはフォローしてくれたっていいのに!

 しかも、今年から入って来た今井さんて人がやたら優秀なんだよね~
 もう、第九では後輩なのに俺や小池より先に出世しちゃいそう。薪さんも俺らより絶対に、今井さんに期待してるしさ~

 何か俺、ホントに自分で言うのも何だけど、今まで勉強とか仕事で人に負けたことないから。今井さんが自分を抜かして行っちゃうの、割とその、プライドみたいなのが傷ついちゃうんだよね・・・岡部さんはともかく、後から来た今井さんにまで・・・

 ずっと最初からいた、俺と小池の立場は?って感じ。
 薪さん、俺の事なんか『使えない邪魔もの』『早く辞めちまえ』と思ってるに違いないんだ。いかにも『レベルの低い連中』って感じであしらわれてるしさ。

 まぁ、そうなんだけどね。本来の俺はエリートじゃないんだから。使えない、おバカさんなんだから・・・


s_g_bose
新しい仕事、つらいです・・・・


 久しぶりにつぶやいた。もう、フォロアーも誰も俺のことは覚えてなかったから誰も相手にしてくれなかった。だから一人でつぶやき続けた。

s_g_bose
仕事、辞めたいです(T_T)

s_g_bose
本来の自分は、エリートでも無いし。どうせダメな子だし。


 毎日、毎日、弱音を吐いた。
 本当は国家公務員が仕事内容をつぶやくなんて言語道断、減俸ものだ。ただ、さすがの俺も精神的にまいってて、ちょっとオカシクなってたんだ。
 それに、第九の業務を詳しく書いてるわけでも無いし、秘密を漏らしてるわけでも無いから、これくらいイイのかなって思っちゃってた。自分のやってる事の深刻さなんて、わかんなくなってた。

 ただ、いくらつぶやいた所で、誰も相手にしてくれなかった。
 それでもつぶやいた。他に、愚痴のはけ口も無かったのだ。俺はひとり暮しだし彼女もいない。古い仲間に会うような時間も無かった。

 それに・・・
 辛いのは薪さんによるイジメ(と俺は言い切る)だけでは無い。

 未だに慣れないMRIの画像。狂った世界。こんなのを毎日見続けるなんて・・・・そりゃ、初代第九メンバーの多くが狂ったのも納得出来るよ。こんなもん、人間の見るもんじゃないよ。

 季節は4月を迎えていた。第九に来て初めての春だ。
 本来なら新しい出合いや花見に盛り上がる時期。それなのに、俺はますます落ち込んでいき、つぶやきに依存していった。

s_g_bose
ああもう、狂いそうです。

s_g_bose
ああ、もう、死にたいです。


 すると思わぬ所からレスポンスがあった。



nou_miso_guchagucha
オマエ ダイクノ ソガダロ シネ



 ハッとした。我に返った。
 しまった!不用意だった・・・・詳しくないとは言え、業務の事をつぶやいたからだ!身元が知られてしまった!
 ネットの怖さは十分に理解してるつもりだったのに・・・・うかつだった・・・どうしよう!?
 俺はすぐさまIDを抹消し、退会した。しかしSNSのどこからか、おそらくプロの手段としか思えないが、自分のメールアドレスを突き止めたらしい。すぐに自分の携帯にメールが入った。

AM:04:30
from:nou_miso_guchagucha
title:殺害予告
お望み通り、
今から、お前を、殺しに行くから。
脳は残してやる。


 駄目だ・・・

 目の前が真っ暗になった。
 今は、自分のマンションにいる。ここは2階。このメール送信者はここを突き止めているのだろうか。もしかしたらもう、外にいる・・・?
 いや・・・脳を第九に見せるつもりだったら、自分の姿は見られないようにヤるつもりか?もう・・・俺の背後に・・・いる?

 俺は固まって、動けなくなった。心臓の音が異常な大きさで高鳴る。

 相談・・・相談しなくては・・・身の危険を感じる。

 俺は携帯電話を握りしめ、とりあえず連絡を・・・誰に?上司に?・・・薪さんに・・・?でも、バカって言われるだけか!?自分で捲いた種だろって言われるだけで。クビにする手間が省けてせいせいするって・・・思われる・・・・だけで・・・・
 考えただけで、恐怖と絶望で身体が震えた。

 怖い・・・・!怖い!
 誰か助けて!誰か!誰か・・・・!お願い!お願い!
 ごめんなさい!ごめんなさいっ!

 心の中で叫ぶばかりで、一歩も動けなかった。一刻も早く外部に連絡を取らなくてはと、頭では解っていたのだが。

 「た・・・・たすけて・・・」小声でつぶやいたのが、その時の全力だった。

 およそ10分間、俺は立ちつくしていた。わずか10分、しかし俺の人生で最も長く感じた10分間だった。

 するとまだ暗い窓の外で、パトカーの赤色灯がチカっ!と光った。

 俺は全身でビクッ!と反応し、同時に猛烈な安心感も伴った。

 パトカーの赤色灯はチカチカと、はっきり存在を示すようになった。パトカーが、来ている。それも複数!


 『不審者、逮捕しました』


 拡声器の声がした。
 震える手でそっと窓のカーテンを開き、隙間から覗くと・・・そこには・・・
マンションの前の道路には・・・

 多数のパトカーと、警察官たち。そしてSATの制服を着た人たちに捕獲されている不審な男。
 そして、腕を組んで怖い顔をし、窓の俺を見上げている・・・薪さん!

 「薪さん!」
 俺は泣きながら、窓を一気に開けて、叫んだ。

 「曽我!この、バカが!」

 「薪さん、薪さん!」

 俺は何度も泣きながら叫び、裸足にジャージ姿で外に飛び出した。
 そのまま、薪さんに抱きついた。

 「バカか!?おまえは!」

 薪さんは俺に腕を回すでもなく、でもひき離すわけでもなく、直立したまま。俺に抱きつかれたままで怒鳴った。

 「すみません、すみません、薪さん!」
 泣きながら何度も何度も謝った。

 初めて触れた薪さんの身体。あんなに怖いと思ってたのに、あんなに大きく感じてたのに。
 驚くほど小さく細く、
 そしてこの身体の中に温かい血が流れていることを証明する、確かな体温があった。

 オマエ ダイクノ ソガダロ シネ
 の書き込みがあってから、まだわずか、1時間も経過していなかった。



 俺と薪さんは、事情聴取のために署に行った。
 「薪さん、なぜこんなに早く解ったんですか?」
 署に向かうパトカーの中で聞いた。

 「お前たちをいじめていいのは、僕だけだ」

 薪さんは腕組みして、ムスっとした表情のままで答えた。
 でも声は、優しかったと思う。


 俺を脅した不審者は、ある過激な人権擁護団体の幹部だった。第九の捜査員なら誰でもよかったそうだ。

 それにしてもこのスピードって、やはり・・・薪さんがずっと、俺のつぶやきを見ていたから?知っていたから?だとしたら、ちょっと恥ずかしかった・・・

 薪さんは俺が業務内容をネットでつぶやいた事を「常識的に信じられない」といい、こってり説教した。俺も反省している。

 ただ、上層部には「この不審者をつかまえるためにわざとつぶやき続けた」という事にしてあるらしく、上からのおとがめ(減俸とか)は無いらしい。なんだかんだ言って、ちゃんと手を回してくれてるのが薪さんだった。

 ああ、やっぱり
 薪さんのいる空間は最高に緊張する!でも最高に気持ちいい!

----

 出社時間になると、また何ごとも無かったかのように、いつもの『第九』が始まる。

 でもちょっとだけ、薪さんが個人的な話をしてくれたんだ。

 昼下がり、他のメンバーが昼食を取りに行って、俺と薪さんと2人になった一瞬。
 俺は「また怒られるかな・・」と思ってちょっと緊張したんだけど・・・

 その緊張感を打ち破るように、急に薪さんが言った。

 「おい、エス・ジー・ボーズ」
 「!!・・・辞めてくださいっ、そのハンドルネームでの呼び方はっ!」恥ずかしいじゃないですかっ。

 「僕は『山桜』が好きなんだ」
 「・・・・え?」
 俺がキョトンとしていると、薪さんは外の桜を見ながら言い続けた。

 「桜は普通、あんな風に花だけでピンク一色だが・・・山桜は、葉と花が同時に枝についている。山桜はピンクと、緑とか茶色の葉が混ざってて、ゴチャゴチャしてるんだ」

 「それって、いいんですか」

 「桜、本来の咲き方をしている」

 「・・・・」
 俺は言葉を失った。緊張より感動が上回って、また涙腺が熱くなったからだ。

 桜は花だけで一斉に咲くから美しい。でもそれは品種改良されたエリート桜の姿であって、野生の桜は花と葉が同時に枝についているものだ。それが樹木として本来のあり方なのだ。

 俺、エリートに混ざってるけど・・・・俺、本来の生き方をしていいんだ。って、そーゆー事ですよね?薪さん。
 ピンク一色のソメイヨシノに混ざって、緑の葉をつけた山桜が、自生しててもいいって事ですよね?

 じゃあ、俺、本来の生き方で・・・薪さんにイジメられるポジションは勤め上げますよ?ああ、なんだか俺、マゾなのかなぁ!?

 まぁ、いっか!?

 薪さんはこれからも変わらず「本来の俺」を相手に、イジメ、叱りつけ、悩ませ、学ばせ・・・そして感動させてくれるだろう。
 でもいつだって、全力で守ってくれる。
 だから俺はぬけぬけと、こんなエリート集団の中にあっても、本来の生き方をしていけるんだ。

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(前はユーカリというHNでした。今はtwitter名に合わせてちえまるとしてますが、どちらで呼んでいただいても構いません)

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