清水玲子先生が好きで作った非公式ブログです。 現在は『秘密-THE TOP SECRET-』を中心に。

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# 【秘密二次創作】優しい秘密.1

「秘密」の二次創作です。原作とは一切関係ありません。

青薪ですが雪子さんもいっぱい出てきます。珍しく連載です。全4話。
長くなりますが、よかったらお付き合いください。

※腐の要素強めなので、BLやR表現の苦手な方はご遠慮ください。
 



優しい秘密.1

俺の好きな薪さんは・・・何よりも一番大好きで、憧れてやまない奇跡のような存在は。
『仕事してる薪さん』だった。

でも今は・・・

眠っている薪さん。食べている薪さん。そして・・・ベッドの中で情事に溺れる薪さん。どれもかけがえのない、俺の宝物になった。

「おい、青木、青木!もう起きろ」

朝の5時。まだ薪さんを抱いてまどろむ俺は、厳しい声で起こされた。

「う・・・ん・・・もう少し・・・」

そう言いながら薪さんの胸に顔をうずめ、腰に手を回すと・・・ぐいっと引きはがされ、ピシャリと頬を叩かれた。

「起きろ!もう、帰るんだ」

いつもこうだ。薪さんのマンションに泊まって、夢のような情事に溺れた後でも。薪さんは5時に俺を帰す。

「舞とお母さんが起きる前に、そっと家に戻るんだ」

そんな事しなくたって、母も舞も解ってくれてるのに・・・

「青木家に男はお前だけなんだから、ちゃんと起きた時にいなくちゃいけない。朝ご飯を舞に食べさせてから、第九へ来い」というのが薪さんの主張だ。

「今日は2人は、倉辻の家に泊まってるから大丈夫ですよぉ・・俺も、外泊するっていってあるし・・」

そう言って、ベッドにしがみつく俺を、薪さんはひっぱり起こす。

「それでもいったん家へ帰れ。ちゃんと着替えてから、自分の家から第九へ出社するんだ」

薪さんはどうしても、自分のマンションから俺を出社させない。

「・・・たまには、同伴で出社しましょうよ」

苦笑いしながら提案しても、ダメだダメだの一点張り。

「しょうがないだろ、僕たちは秘密の関係なんだから」

秘密の関係。
その言葉を出される度に、俺の中で回収しきれないエネルギーが漂う。
辛くなってくる。
声を大にして言いたいんだ本当は。
『薪さんは俺のものだ!俺のものだ!俺のものだ!』って・・・。この人を誰にも触らせたくない。誰にも触らせたくないのに・・・

ある時、勘の鋭い岡部さんに聞かれたことがある。
『薪さん・・・もしかして、青木とつきあってます?』
その時、忘れもしない。薪さんの冷たい一言が。

『まさか。そんなわけないだろう』

それを聞いた時、俺の中で『小さい死』がおきた。あの絶望感は初めてだった。




第九で仕事している時でも、無意識に薪さんを目で追ってしまう。

「あんまり僕のことばかり見るな」
薪さんがそっと小声で注意したくらいだ。

「薪さん・・今夜も、行っていいですか?」
俺も小声で訪ねる。

「・・・何かあったのか?」

見上げる瞳が可愛らしい。でも・・・「何か」なきゃ、行ってはいけないのか。そう思うとやっぱり悲しくなる。恋人同士なんだから、毎日でも逢いたい・・・逢うのが当然じゃないか・・そういう風には、思ってくれないのだろうか。

ずっと・・・ずっと何か、距離感を感じる。
この冬にやっとの思いで薪さんを手に入れ、喜んだのもつかの間だった。
薪さんのプライベートも、身体も、すべてを俺にくれた。そう思っていたのは俺だけで。本当は薪さんの前には重い扉が立ちふさがっていて、その中に立ち入ることが出来ない。決して一心同体になることが出来ない。

それでも俺は・・・
薪さんに逢いたくて・・・抱きたくて。

「あなたが、欲しいから・・・」

そうつぶやくと、自分の手で薪さんの手をそっと包み込んだ。

「ダメだ」

自分の手をさっと抜いて、薪さんは逃げるように室長室へ行った。
ただ単にダメなのか、2日連続で逢うのがダメなのか解らない。納得できない俺は、室長室へと後を追った。



「薪さん!」

「バカか、お前は。あんな場所で触れてくるなんて・・」

「何でそんなに、俺たちの関係を隠し通そうとするんですか!」

「じゃあ逆に聞くが、どうしてお前はそんなに広めたがるんだ。言いふらすことでもないだろう!?」

「俺は、俺は・・・嫌なんです・・悪いことをしてるわけでも、恥ずかしいことしてるわけでも無いのに・・」

「・・・そういう問題じゃないだろう」
薪さんはちょっと、呆れたように俺を見た。

「でも・・岡部さんとか、第九の人にくらい、知ってもらったっていいと思うんです」
俺は食い下がった。

「・・・第九のメンバーがそんなに口が軽いとは思ってない。でも、だめだ」

「どうして!?」

「どこから漏れるか分からない・・・悪気は無くても。噂とはそういうものだ」

「俺は、噂になったって平気ですけどね!」
俺は不愉快な顔を全面に出してしまった。ちょっと大人げなかったけど・・

「僕だって・・・堂々としていたいとは思う・・・けど・・・」

薪さんはさっきから、歯になにか詰まったような物言いをする。何が言いたいんだろう?何を言いにくそうにしてるんだろう?

「でも・・・青木、お前だって嫌だろう?・・もしも、その、雪子さんに知られたら・・・」

俺は全身の血が沸騰したかと思うくらい、カッとなった。

ポケットから携帯を取り出して、番号を押す。

「おい・・何してる!?」
薪さんが青くなってそれを止めようとする。

「雪子さんに電話するんです。今すぐ伝えます。俺は今、薪さんと付き合ってますって!」

「止めろ!」
薪さんは全力で俺の手から携帯を取り上げようとした。

「止めません!・・・薪さんがそんなこと気にするんだったら、今すぐ伝えます」

「そんなこと伝えたって、ただの嫌がらせじゃないか!雪子さんには何も言うな」

「言いますよ、だって本当のことじゃないですか」

「・・・」
薪さんの目に、涙がにじみ始めた。

「!・・薪さん・・」
さすがに申し訳なくなって、その細い肩に手を置いた。

「すみません・・・つい、カッとなってしまって」

「雪子さんには言うな・・・」

「はい・・それが、薪さんの望みなら」

「お前のためじゃない・・僕は嘘をついた。僕が・・僕がもう、これ以上、雪子さんを傷つけたくないんだ」

「薪さん・・」

「僕が・・」

「わかりました、もういいです、薪さん・・」

俺はその震える肩を、そっと抱きしめる。
こんなに壊れそうな薪さんを、久しぶりに感じた。




優しい秘密.2に続く

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